晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

運だけで生きてきたと思う

最近、気になっている本。

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このご時世に減収にもならず、普通に安定して働けている自分を振り返って思うのは、幸運な職場人生だったな、ということだ。

ずっと安定していたわけではなく、振り返れば大学卒業して東京に来たばかりの数年は常に金欠だった。卒業後の1年は特殊法人契約社員をやりながら日本語教師養成学校に通っていた。時代はバブル真っ盛りで、私自身はお給料が安かったのだけど、仕事しながら勉強していることは職場のおじさんたちみんなご存知だったので、ランチだ夜のカラオケだと連れて行ってくれて、しかも奢ってくれた。日本語教師になってから最初は非常勤で、つまり授業がないとお金が入らない。連休とか憎んでたなー。短期バイトとか入れて、家賃のために働いていた。もうこれ以上無理かも、実家に帰るしかないのか?というところまで来た時に常勤講師の口がかかって、なんとか食べていけるようになった。

故あって日本語教師を辞めたタイミングで知り合いが衆議院議員になったので、「電話番するかい?」と言われて秘書になった。3年働いて、自分の名前で仕事ができる職場に移りたいな(なんせあの世界は「○○事務所のお姉さん」とかでしか認識してもらえない)と思って、退職。退職金で食い繋ぎながら職探しして、お金がなくなるギリギリのタイミングで仕事が見つかり、その後は一度も転職活動はしていないが、会社の合併だの買収だのが重なって現在に至っている。

この間、上司のハラスメントに負けて退職しそうになったことも何度かあるのだが、その度に声をかけてくれたり、相談に乗ってくれる人がいて、なんとか仕事を続けることができている。現在はジョブランクも報酬も十分に評価してもらっていると思うが、それは自分の能力かというと自信がない。

本当に、運が良かっただけの人生だ。人に助けてもらってばかりの。

30代半ばまでの私は精神的にも不安定だったのだけど、その後は毎日穏やかに暮らすことができている、これはなんと言っても今の相方と結婚したことが大きい。というかそれが全てな気がする。この人と結婚していなかったら、私の人生はかなりやさぐれたものになっていた気がする。

こうして考えると、今の私が落ち着いて生活できているのは私自身の力ではなく、本当に完全に運の良さに尽きるんですよね。。。サンデル先生の本がそういうものかどうかは知らないけど、まあ少なくとも今の生活は自分の実力で勝ち取ったもの、とかそう言う考えにはきっと一生ならないと思います、私。まじで運だけで生きてきたと思うから。