晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

訃報を受け取る

旦那さんの友人で、私も親しくさせていただいていたMさんが、台北で客死したという知らせがあった。


昨年の9月、夏休みをとって台湾一周した時に、台北で一緒に遊んだ(→http://d.hatena.ne.jp/yizi/20050917#p2)。お仕事をリタイアされて「これからは自分の好きなことをやるの」とおっしゃって、台北での留学生活をはつらつと楽しんでいらしたのに。心臓発作での急死だったとのこと。
台北ではMさんが台湾で使っていた携帯電話に連絡をさしあげたのだが、なぜか別のお友達の名前で登録をされたらしく、たまに海を越えた間違い電話の留守電が入っていたことが何度かある。初めてかかってきた時はちょっとあせって、何事かあったかと折り返し電話をしてみたところ間違いとわかって笑いあったこともある。
還暦を過ぎての外国での一人暮らし、大変なことも本当は多かったと思うけど、お会いするときはいつも楽しそうになさっている方だった。バイタリティあるなあ、見習わなきゃ、って思っていたのに。


「私もMさんみたいに語学留学で外国暮らししてみたいなあ」と私が言うと、周りの人たちは「でもそれはやっぱり、彼女みたいに勤め上げた人だからこそできることよね」とよく言っていた。「そうですよねえ、あー、頑張ってあと20年働くか!」なんて言ってたのだけど。
こういうことがあると、やりたいときはその時にやれ、ということなのかも、とも思う。「旦那はこれまでさんざん好きに生きてきたんだから、今度は私の番なのよ」とMさんは笑って言っていた。登山家のご主人の生き甲斐を支えつつ、仕事をもってお嬢さんたちを育て上げてきたMさん。「自分の番」がこんなに早く来るなんて、思ってもいなかっただろう。過去の人生に悔いはないだろうけど、これからまだたくさんやりたいことがあったに違いないのに、と思うと胸が痛む。


今はただ、Mさんのご冥福をお祈りしたい。