「普通の生活」
みんぱく(国立民族学博物館)は、心躍る博物館だがいかんせん遠い。だって大阪なんですもの。そうそう気軽には行けません。
「2002年ソウルスタイル」という展覧会が行われていたときにも行けなかった。(しかしなぜかソウルの韓国国立民俗博物館で交換プログラムとして行っていた「近い隣の国、日本」展は見た。なぜだろう)
この「2002年ソウルスタイル」ソウルに住んでいる李さん一家のもちもの全てをみんぱくで展示した、という「考えつくのは簡単かもしれないが実行するのはものすごく困難」な展示会。ほんとに一切合切もってきたらしい。冷蔵庫の中身から、子供の通知票まで。すごい。
で、自分たちの生活のものすべてをみんぱくに寄付してしまった(!!)李さんたちのその後の生活について書かれたのがこの本。
普通の生活―2002年ソウルスタイルその後 李さん一家の3200点 (INAX BOOKLET)
- 作者: 佐藤浩二,山下里加,建築・都市ワークショップ,石黒知子
- 出版社/メーカー: INAXo
- 発売日: 2002/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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正直、まずなぜこんな展覧会ができたのだろう、と思っていたのですが、この李さんちは夫婦揃って大学の民俗学科の卒業生で、かつ、おくさんは記録魔でなんでも記録に取っておく人だった、というのを知って、なんとなくわかった気がする。
だって、自分の家の一切合切をいくらよその国とはいえ展示されるなんて、絶対できない!と思うもの。
この本の中でも、佐藤さん(というのが今回この企画を進めた研究員の方)に、奥さんが「本当に全部持って行くのか」と聞き、「そうだ」と答えたら彼女が奥の部屋から青いガードルをもってきた、その時「一線をこえたなと思った」というエピソードがありましたが、本棚や冷蔵庫を見られるだけでも恥ずかしいと思うのに、タンスや押入の中なんて!
いやー、みんぱくって本当にすごいよなあ。
ちなみにこの本は今日買ってきたのだけど、一緒にこれも買ってきた。
- 作者: 松山巌,大竹誠
- 出版社/メーカー: INAXo
- 発売日: 2005/09/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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INAX出版とかTOTO出版の住まいに関する本は大好きなのだけども、セルフビルド。究極の遊びだなあ。そうそう簡単に手が出せる遊びじゃないけど。でも土地とかもってたらやってる気がするな。