米原万里さんを悼む
ロシア語通訳の米原万里さんが亡くなった。
幼い頃にプラハで過ごし、当地のソビエト学校で過ごした日々の話「嘘つきアーニャの真赤な真実」で彼女を知り、その著書はかなり読んできた。歯切れのよい筆致にすかっとした気持ちになったものだ。その時その場所にいた人にしか語り得ない物語ほどおもしろいものはない、とこの人の文章で知った気がする。
彼女の虚実入り交じった(?)物語をもう聞けない、と思うとさびしい。
ナンシー関といい、歯に衣着せぬ率直なものいいの文筆家がこの世を去るたび激しい喪失感を覚える。
卵巣がんだったそうだ。
卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれるという。卵巣の病気は痛みなどの兆候がなく、気がつきにくい。私もがんではないが卵巣の病気になったことがあるが、まったく自覚症状がないのだ。
婦人科系の病気は定期的なチェックと検診が重要だと本当に思う。
私の好きな米原万里3冊。
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