「エレクション(黒社會)」@東京フィルメックス
さ、寒い。冬の雨は寒くて嫌いだ。
そんな陰鬱な冬の雨の日に、これまた明るくない(笑)「エレクション(黒社會)」を見に行く。
……いやあ、ジョニー・トーの本気映画は本当によく仕組んでありますねえ。パーツがきちっきちっと組み立ててある感じ。
そして久々にはっちゃけた梁家輝を観た。子どもにまで「我慢が大事」とか言われる始末(笑)。喜怒哀楽がはっきりしていて、それを隠さず、欲しいものはほしいといい、そして忍耐力が弱い。そんな役だった。ちょっと前だったら呉鎮宇とかがやっていたような役じゃないんだろうか?
サイモン・ヤムは、このところのジョニー・トー映画では完全にSな役回りばっかりだったので、あら今回は珍しく手を汚さないのかしらと思っていたら、最後にやっぱりあんなことを……。猿が観てるのに。
ところで画面が暗かったせいか、最後まで林家棟がどこに出ていたのかわからず(ニック・チョンはわかったのに)、クレジットで知ってびっくり。トンクンですか!あんなに長く出てたのに全然気がつかなかった。……めがねかけてなかったんだもん。明日の「2」でもう一回観よう。
ジョニー・トーの映画の音楽の使い方が好きな私ですが、今回もよかった。羅大佑が音楽担当で、ずっと抑えたメロディーが通底音のように流れているのがかっこよかった。そして最後の主題歌。あのラストシーンの後にクレジットで流れるわけですが、清涼な歌声と残忍な出来事が妙にしっくりしていたように思います。