晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

旗山老街を訪ねる

旗山老街


高雄からバスで1時間弱のところに、旗山という街がある。ここは日本時代に製糖業で栄えた街らしい。バロック形式の建物が商店街に残っている、という記事を「地球の歩き方」で見つけて、行ってみることにした。あまりガイドブックに取り上げられることもなく、近くの美濃の方は原住民文化が観光化していたりするのだけど、こちらはそうでもない、ということもあってすっごーく地味〜な田舎町を想像していた。


確かに田舎なのだけど、なんていうか適当に田舎だけど過ごしやすそうな街だった。
老街は鹿港の老街と同じ感じ。バロック形式(というのか?)の建物が続いている。ただ、鹿港の場合、家の表に刻んである屋号や家名(「林」とか「蒋」とか)がそのまま残っているのに対して、旗山では半分くらいは消えていたり削られたりしていた。転売されたということなのかもしれない。
その建物自体はあまりたくさんはないのだけど、その他にも日本時代の建物らしきものがそこここに残っている。崩れかけていてもう廃屋なのでは?と思うような建物でも、なにやら調理設備のようなものがあり、豚足が見えたので「あ、まだ使ってるんだ…」とわかる。どうも夜になると営業しているらしい。まあ、雨はしのげるな確かに。


暑くて死にそうだったので、「枝仔冰城」というアイスクリーム屋さんに入る。アイスクリーム屋さんだと思っていたのだけど、行ってみたら鍋もやっていた(笑)。ここは小学生以下の子どもとか老人は割引があったり、また子どもや老人と一緒に行くと行った大人も1割5分引きになる店なのだ。確かにお年寄りや子連れのお母さんが多い。
私は「バナナボート」というバナナと、アイスクリームの盛り合わせを食べましたが濃厚でおいしかったー。旦那さんが食べたふわふわした氷に小豆ときなこをまぶしたのもおいしかった。


店はとにかくいろいろな店があって、これだけあれば生活に困らないなあ。スーパーもあったし。それにお医者さん(診療所)が多くて、安心して暮らせそう。バスターミナルまでの間には住宅地もあったけど、ドアの意匠とかを見ても凝っているものが多かったり、街のあちこちに廟があってそれも彩色が綺麗で色あせていないし、田舎なんだけど、古い建物や崩れかけている建物も多いんだけど、さびれている感じがしなかった。


老街珈琲という旧旗山車站の前にあるカフェでお茶をした。ここはすばらしいカフェ。テーブルは昔の足踏みミシンの台にガラスを載せたもので、「KUJAKU」とか「HOTARU」などといったブランド名らしきものがある。肝心の珈琲も、注文を受けてから豆をひいてくれる。旦那さんはブラジルを頼んだのだけど、豆をひくいい香りが漂ってきて、実際珈琲もおいしかった。私はアイスラテを注文しましたが、フォームミルクがものすごくきめ細かい泡でふわっふわ、これまたおいしかった。
高雄にあるLino Cafeという店の支店らしいのだけど、いい感じでしたよ。今度は暑くない時期に行って、熱い珈琲も堪能したいです。豆も量り売りで売ってくれるようです。