晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

劇団、本谷有希子「遭難、」@青山円形劇場

ソワレ、Aブロック。
うちの旦那さんが初めて観てきて「いい!」と言った劇団、本谷有希子はワタクシは初見です。


さて題材が。あまりにも、タイムリー過ぎるネタ。
ある中学校で、2年生の男子生徒が自殺を図り、未遂に終わったがずっと意識が戻らない。自殺の原因は担任にあると、母親が毎日職員室に怒鳴り込んでくるため、2年生の担任教師の職員室だけが旧校舎に隔離されている。「先生が悩み相談にのってくれないから死にます」とかいう遺書を書いたらしいのだが、担任教師には身に覚えがない。責め立てる母親からかばってくれる先輩の女教師だけが心の支えだが、実は男子生徒からの手紙を受け取っていたのはその女教師だった……。


役者は5人。その誰もが、どこかカンに障る部分をもっている。他者依存、自己犠牲、責任転嫁、自己満足……。
人間のもつ黒い部分を松永玲子ナイロン100℃)が思いっきり演じている。黒〜い。暗〜い。自分を正当化するためにしゃべるしゃべるしゃべる……。いやいや、すごかったです。どんどん壊れていくし。
2時間10分の芝居でしたが、集中して観ました(だいたいあんまりおもしろくない場合は時計が気になる)。円形劇場は集中しやすい、というのもあると思いますが。