晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

「朧の森に住む鬼」@新橋演舞場

「INOUE KABUKI SHOCHIKU MIX」のシリーズ(と言っていいのか?)。市川染五郎劇団☆新感線新橋演舞場の組み合わせ。
初めて新感線が演舞場でやったときはなんだかこなれていないというか、お客さんを見ていると「大丈夫ですかー、いつもの芝居と違うことやりますよー、知ってますかー」と言いたい気持ちになったものですが、今日はそういう違和感もなく。演舞場に流れるジューダス・プリーストもしっくりくるようになってきましたな。って、ただこっちが慣れただけかもしんないけどさ。


さて、お話は、マクベス夫人の出ない「マクベス」みたいな感じでした。イープラスのサイトでいのうえさんは「リチャード三世」みたいなの、と言ってましたけど。
染五郎は徹底して悪。口先三寸でのし上がっていく悪。最後まで改心しない。いっそすがすがしいほど。
よかったのは、阿部サダヲ。この人が新感線芝居に出るときって、「レッツゴー!忍法帖」とかもそうだったけど、なんか愛されてるねえ。って役が多い気がする。前半のバカだけど可愛い、って設定はいつもの彼っぽかったけど、後半の登場時には「座頭市かよ」と思わずつっこんでしまいました。殺陣のキレもよかったし、考えてみればこれまではずれの阿部サダヲを見たことないような気がする。


今ひとつだったのはコスコス。いや、本人の演技がではなく、せっかく小須田康人を使うのにあれだけ〜?という意味で。だってあれだったらコスコスじゃなくてもいい気がするんだもん。欲求不満。


ところで今年の夏の新感線は「犬顔家の一族の陰謀」。犬神家ではなく犬顔家です。久しぶりにチャンピオンまつりです。ああ、おバカな新感線が観たいと言い続けてきてよかった。うれしい。今から大変楽しみです。