晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

かつて日本人が住んでいた街

その街には、午後の遅い時間にたどり着いた。
ハルピン街入口
かつての日本人街と言われる街。
今は日本的な雰囲気はありませんが、それでもよく見てみると、かつてここが日本だったんだなと思わせる跡が残っています。
旧日本人街1 旧日本人街2 旧日本人街3
そう、表札の跡です。


それにしても、この家々が建てられた時期を思えば、この家ってみんな豪邸ですよねえ。今からウン十年前、私が子どもの頃でもこんな家は豪邸だった。羽振りのいい日本人がいっぱいいたんだなあ。


私の祖母はかつて大連に住んでおり、母も大連生まれなのですが、戦後、日本に引き揚げた後に生まれた叔母が「姉ちゃん(うちの母)の赤ちゃんの頃の写真を見たら、どこのお姫様かっていうようなお洋服着てたよ」と言っていたのを聞いたことがあります。祖父は大連で呉服屋を営んでおり、結構裕福な家庭だったらしく、祖母自身も「指輪を両手の指にいっぱいはめてた」なんて言っていました。
私の知っている祖母は小さな家で和裁をしながら質素に暮らしている人で、目の前の暮らしぶりからは想像もつかない、まさに「夢物語」のような話だったのですが、大連で、かつて日本人が住んでいたであろう家を見ながら、夢物語じゃなかったんだなあ、と考えたりしました。
祖母はもうずいぶん前に亡くなってしまいましたが、おばあちゃんと一緒に来られたら、どんなにおもしろかったかなあ、なんて。
まあ、ただの感傷と言われればそれまでなのですが。