晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

「帰郷」

張揚監督の新作。舞台挨拶(ティーチイン?)の時に司会の人が「張揚監督の日本公開作品を3本ともご覧になった方?」と呼びかけていたのだけど、「スパイシー・ラブ・スープ」「こころの湯」まで思い出せてあともう1本がわからなかった。後で調べたら「胡同のひまわり」だった。


「帰郷」、原題は「落葉帰根」。
出稼ぎ先(たぶんシンセン)で一緒に働いていた相棒が急死し、生前話していた「おまえが死んだら担いで故郷に帰ってやる」という約束を果たすため、趙本山演じる主人公が本当に遺体を背負って中国大陸を旅していく、という話。
相棒の実家は最後のシーンからすると、重慶郊外の、三峡ダムでもうすぐ沈む村。そこまでにいろいろな人たちと出会い、いろいろな事件が起こる、ロードムービー


いい人ばかりが出てくるわけではなく、追いはぎにあったり、宿で金を盗まれたり、野味料理の店でぼられたり、偽札をつかまされたり、売血に行った先でつかまったりといろいろ事件はあるのだけど、その反面いい人たちとの出会いもあって、振幅が激しい(笑)。


この映画、いちばんいい演技だったのは遺体役の人ではないだろうか。本当に死んでいるようにしか見えなかったし、荷車に載せられてがたがた揺られたり、案山子にされたり、大きなタイヤの中にはめられて転がされたりとすごい扱いだったが、すばらしい死後硬直の演技(爆)でした。