晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

山口県映画館事情。

さて、母は一人で置いておくわけにいかんのでずっと家にいたのですが、日曜日に母の友達でもある遠縁のおばさんが来てくれたので、2時間半ほど外出しました。
買い物をするために、ショッピングモールに行って、ついでなのでそのモールの中にある、奥田瑛二がオーナーだというシアターゼロを見に行ってみました。映画を観る時間は残念ながらなかったのですが、「靖国」をやっていました。時間が許せば観たかったかな。下関という土地はどちらかというと保守的なんじゃないかと思うんだけど、そんな町で「靖国」を上映するところが奥田瑛二の面目躍如というところなのだろうか。


それにしても。今や下関に残る映画館がこのシアターゼロだけで、それすらも奥田瑛二が買い取らなければ消えていくところだった、というのが時代を感じます。
私が小学生の頃、下関には映画館が確か5〜6館あったように思います。当時は捕鯨基地としてぶいぶい言わせていた(?)頃だったから、映画館も下関漁港の近くに集中していました(というか、当時は大丸やニチイなどデパートも漁港の前にあったし、そもそも下関駅が漁港の前)。夏休みの前になると学校で映画の割引券を何枚も配っていたし。東映系と松竹、あと洋画系とかたぶん覚えていないけど東宝もあったんだろうし……。映画のポスターが町の中に貼ってあった時代です。
それが一つ減り、二つ減り……原因はなんだったんだろう。人口の減少か、それとも商圏の分散化によるものか。かつて下関駅周辺に行くというのは子供にとっては「ハレ」の一日であり、「明日は大丸に行く!」と興奮していたものですが、……ああ、捕鯨をやらなくなって、漁業関係者が激減し始めてからなのかも。いずれにしても映画館はどんどん少なくなっていきました。
他の市も同じような状況だったと思うけど、今調べてみるといつの間にか山口県内に映画館が増えている。まあたいていはショッピングモールに併設されているシネコンですが、それでもないよりは全然いい。何も渋谷パンテオン新宿ミラノ座みたいな大画面じゃなくてもいいんです。小さなスクリーンでも、やっぱり映画館で観ることに意義があるように思います。DVDやビデオは手軽に観られるけど、家ってどうも緊張感がないというか、ちょっと目をずらすと日常が目に入ってくるというか……映画に集中しきれない気がするから。


シアターゼロ、意外とホネのある作品ラインナップだったように思うので、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。