晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

泣けた。ラッパ屋

本日も、「さよならシアタートップス 最後の文化祭」。今日は、オムニバス公演を見に来ました。双数姉妹/泪目銀座/ラッパ屋。
ラッパ屋のおかやまはじめさんは何故か3作品とも出ていて、笑えた。双数姉妹のはちょっとおじゃましてます、って感じだったけど、ナミギンとラッパ屋はちゃんとした役で、役者さんってすごいなあ。


ナミギンは「中村トーイズ」。村田雄浩さんがおもちゃデザイナーをやっている会社が倒産。同時に妻からも離婚の申し出が。手詰まりの彼を助けてくれたのは、彼が娘のために作ったおもちゃたち……。
ほろっと来ました。


締めはラッパ屋「村田さん」。THE ラッパ屋!という感じの逸品。
舞台はお通夜の受付。総務部に属すると思われる、おかやま課長と課員の福本くんと弘中さん(いや、役名はちゃんとありましたけど、忘れた)は暇そう。それもそのはず、それまでに弔問客はたったの6人。会社でも地味で窓際だった故人の通夜はクリスマスイブということも相まって、盛り上がらないこと甚だしい。故人の長男(木村靖司)も「借金取りとか愛人とか来ないですかね」などとこぼす始末。そこに、なぞの若い女(岩橋道子)がやってくる。会社の同僚でもなく、故人とはいったいどういう関係なのか???


笑って笑って、最後にほろり。誰の人生にもささやかなドラマがあるのね。ラッパ屋万歳。


それにしても、シアターアプルに続いてトップスもなくなるとは。長時間座ると確かにおしりが痛かったけど、でもあの大きさだからこそのアットホーム感もあった。「休むに似たり」(自転車キンクリートSTORE、1998年)の柳岡の部屋や、「斎藤幸子」(ラッパ屋、2001年)の家もよかったなあ。本当にその人の家を見ているような感じで。
トップスで芝居見て、終わったらちょっと新宿で飲んで帰る、ってコースがもうできなくなるのは寂しい。