晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

ピート・テオのQ&A@TOKYO FILMeX

今年のFILMeXは昨日から始まっているが、私は今日から参戦。今日は、3本。マレーシア映画「夏のない年」、香港映画「密告者」、中国映画「溝」。正直、3本連続で観て疲れた。内容的にも脳天気に「あー、おもしろかった!」というようなものでもなかったので。
3本のうち、「夏のない年」だけはQ&Aがあった。監督は今日は来日しておらず(次回上映時は監督がQ&Aに出席するとのこと)、今回は音楽担当のピート・テオが参加。というか、マレーシア映画を観に行ってピート・テオがQ&Aなりティーチインに出てくる率、高いなー。
ピート・テオのQ&Aはおもしろかった。中でもマレーシア映画からの言語排斥についての話はなるほど、だった。マレーシア映画はマレー語で制作されるべきという流れ(そういう規定がある?)の中で、中国系やインド系の言語で作られる映画には政府の補助が出ない。しかしそもそもマレーシアは多言語の中で豊かな文化が醸成されており、またマレーシア人は複数言語を使用する人も多い(ピート・テオ自身も7言語の使い手)。一つの言語に統一しようとする動きはマレーシアの豊かな文化を阻害する、そのことに対して僕らは抵抗している、というような話だった。ピート・テオという人の主義主張に触れたのは初めてな気がする。そうかそういうことを考えている人なんだ、ということを知れただけでも、Q&Aを聞いた価値はあった。